仕組み
従来のクランプでは、クランプポイントを経由してワークにクランプ圧を伝えていました。しかし薄肉ワークの場合、この締め付け圧力はワークの形状に大きな影響を与え、その結果クランプによる変形が発生し、真円度に悪影響をおよぼしていました。
INOTop® を使用すると、チャックの機能はワークのセンタリングのみに使用され、クランプ処理自体には使用されません。つまり、ワークのセンタリングが完了した後は、それ以上ワークにクランプ圧が掛からない程度にクランプ圧を下げることができるのです。センタリング処理後、INOTop®のジョーにあるスピンドルを手動で操作することにより、移動するグリッパージョーはセンタリング(固定カウンターサポート)に対して内側から引っ張られます。このクランプはワークの形状に影響を与えません。
HWRモジュラーシステムには物事をシンプルにするという哲学が反映されています。HWRの目的は、カタログに掲載されている標準品としてのクランプソリューションをお客様へ提供することです。コストがかかり、設計・製造に長い時間を要するような特別なソリューションは必ずしも必要ないのです。補正機能付き・クランプ・メカニズムのおかげで、HWR社は今までにないモジュラー・システムをお客様に提供することができるのです。
【INOFlex®】
同心円状に補正された丸いワークや四角いワークをクランプします。薄肉のワークでも、従来の3爪チャックより大幅に変形を抑えてクランプすることができます。
【INOTop®】
チューブ材や細いリング材は INOTop®を使えば、ほとんどクランプ圧をかけずにクランプして固定することができます。そのため、ワークを変形させることなくクランプすることが可能です。
【INOFlex® + INOZet®】
INOFlex® と INOZet®クランプシステムを組合わせた標準的な8点クランプは、世界初のシステムです。補正クランプポイントの数が多いため、クランプ力が均一に作用し、ワークの変形を最小限に抑えることができます。
【INOFlex® + INOZet® + INOTop®】
INOFlex® と INOZet® そしてINOTop® を組合わせた最大構成レベルでは、変形に敏感なワークが8つのクランプポイントで均等にセンタリングされ、固定ジョーによる内部クランプで歪みなくクランプされます。